2015年1月21日

” リア感動 ”な日々@明日香村 ~飛鳥アートヴィレッジ滞在記~




    「春過ぎて夏きにけらし白妙の衣干すてふ天香具山」

あまのかぐやま!
聞きなれた百人一首の、あの歌の山がここだなんてっ‼︎









という ”リアルなモノに出会う感動” が村中にあふれかえっている地域、明日香村。



2007年に初めてふらりとこの地を訪れた時も、同じ驚きがあった。
「太子さんがな、ここで生まれはったんよ」と、まるで親戚の話をするように聖徳太子のことを愛して語る村のおっちゃん。

聖徳太子とは '古い一万円札の人’ くらいの薄い関係性しかない私にとっては日本の歴史の中心にいる明日香村の人々がなんだかうらやましく、開港150年あまりのヨコハマに生まれ育った自分とのリアリティーの重さの違いに、かつても愕然としたのだった。





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滞在3日目。 午前中は明日香村役場企画政策課の木治さんに案内をしてもらった。

飛鳥京と反対側の藤原京までをぐるり見渡せる甘樫丘(あまかしのおか)からスタート。
山々と田畑、少しの住宅とで構成される今の明日香村の風景に古代の宮の情景を重ねあわせる。
掘ればどこでも必ず遺跡が出てきてしまうこの地は、これ以上新しい建物は建てられないのではないだろうか。
歴史を保護することの大切さと未来へのベクトルをどう共存させていくのか。

明日香村役場のアイパッドで昔の飛鳥京の風景がバーチャル体験できる。
今は田んぼばっかりのところがこんなに大規模な都だったなんて!


稲渕の棚田風景

奥明日香の女綱。 
新年の綱掛神事であたらしい女綱と男綱に掛けかえられたばかり。






午後は岡寺の近くにある犬養孝記念館で烏頭尾精(うとおせい)先生のお話を聞いた。
生まれ育った明日香村でずっと日本画を描き続けている先生の柔らかい物腰に、ふんわりと気持ちがほぐれていく。なんだか不思議な感覚。

烏頭尾先生。キトラ古墳の朱雀が発見された際に描いた模写を見せてくださった。




夜は参加アーティスト5名とコーディネーター山中さんとで展示についてのミーティング。
現段階での作品構想をそれぞれ発表し、それにともなう必要な事柄を書き出して明日香村の企画政策課の担当の方に伝えた。

私は「かみさまとあそぶ」をテーマに、明日香村の間伐材を利用して作品をつくることにした。
今度の金曜日に森林組合の方と会って具体的なアドバイスをいただきに行く予定だ。









☆飛鳥アートヴィレッジ概要はコチラ→http://www.asukamura.jp/topics/art_village_2014/index.html

☆滞在中のレポートはこのブログです。
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