2013年8月12日

Painting with Streaming  ~BankARTのオープンスタジオ・レポート~

こんにちは、栗原亜也子です。
ゴヤンの美術展と並行して行った横浜のBankART studio NYK でのスタジオインの報告です。
ブログアップがなかなかできずすみません!
BankARTオープンスタジオは7月21日をもって無事終了しました。ご来場くださったみなさま、まことにありがとうございました。
会期中の土日は韓国・Goyang市のアラム美術館とスタジオとを映像中継しながら行う参加型のペインティングを実施しました。

まずは7月12~14日の様子から。  (Youtubeにも映像アップしました。コチラ

[CHAT with G & Y vol.1]
赤と青の二色の絵の具を使い、オセロゲームのルールに沿ってペイントしていきます。
ちなみに赤は韓国ゴヤン、青はヨコハマにいる私の担当色です。
この配色は、赤はゴヤンで開催中の展覧会のグラフィックで使われている色で、青はBankART studio NYKの扉の色から選んで決めたのですが、後から気づいたのは日韓のサッカーのユニフォームカラーだったのですね。
無意識の一致にびっくりしつつ、とにかくこの二色によるペインティングは進行していきました。


盤面に置いてある白い半球は、韓国の相手に知らせるポジションをわかりやすくするため。


がらんとした空間で淡々とペインティングにいそしむ私。でも実は韓国・ゴヤンと中継ゲーム中なんです。







進行中の盤面は裏側からipadのカメラで撮影、その映像をそのままustreamでゴヤンに送ります。
ユーストリームの「ソーシャルストリーム機能」でゴヤンの美術館の方とチャット、先方からポジションナンバーやメッセージを受け取りながらペインティングを進行していきました。




そして翌週の7月20,21日。[CHAT with G & Y vol.2]です。




配色やセッティングを一新し、壁に設置された盤面にオセロペインティングです。
相変わらずパフォーマンス風景は地味ですが・・・。






サーモン・ピンクとバイオレットの2色を使ってスタンプで盤面に色を重ねます。


ペインティングの様子をウェブカメラで撮影し、Ustreamを使ってゴヤンに中継、私はスマホで自分の番組を見ながらアラム美術館の方とチャットしています。
床に置かれたモニターではチャットしている相手の方が映っています。これはアラム美術館に設置したウェブカメラの映像。
こんなかたちでインタラクティブ(双方向)・メディアを利用しながらオセロ・ゲームを行っているのですが、実は対戦方法はいたってアナログなんです。
壁に設置したゲーム盤、その上部と左側に「A,B,C,D....」と「1,2,3,4・・・」とアルファベットと数字を書き入れてあります。
ゲームの対戦者はその二つを組み合わせたポジション・ナンバーで私に次の一手を知らせます。


Ayako Kurihara: A6.
Aram museum: G9.
Ayako Kurihara:B7.Plz.
Aram museum: H3.
/////
・・・というように短いメッセージとポジション・ナンバーをPCあるいはケータイのキーボードで入力して相手にチャットで送るのですが、ネットサーバーの状況によってそのメッセージや画像には結構タイムラグが生じます。
コンピューター・ゲームの「オセロ」とはまるで違うスピード感。ネットゲームに慣れている世代には非常にストレスフルなやりとりかもしれません。
そしてさらにアナログな"インタラクティブ・アクティビティー"が・・・
韓国・ゴヤン市とのゲームはチャットを使いますが、横浜のBankARTに来たお客様とは「糸電話」を使います。
ゲストは私のペインティングを実際に見ながら、近くに置かれた糸電話を手に取り、私にポジション・ナンバーを知らせます。
 




こうして“非効率きわまりない” 過程をへてペインティングが完成しました! 喜ぶ私。
(ちなみに今回のカラーはバイオレットが韓国、サーモンピンクが私と横浜のゲストでした。)