2013年6月28日

2013年6月28日現在のストリーミング情報、その他。

こんにちは。栗原亜也子です。
今は日本にいます。

横浜にあるBankART studio NYKにて滞在制作&ストリーミングを行っています。
これは現在開催中の韓国・ゴヤン市の美術展「Heritage600=Tomorrow600」にあわせた企画で、
ヨコハマと韓国とをネットでつなぎ、ペインティングなどの制作風景を中継しています。


Ustreamで配信中の番組はコチラ↓

「Mind Games 2013」
http://www.ustream.tv/channel/mind-games-2013

バンカートでの中継はこんな感じ。
中継画面の後ろのほうにはスタジオアーティストの方々が時々現れます。





















7月12日より始まるBankART全体のオープンスタジオに向けて、現在はネット中継の実験や遠隔対戦の準備を進めております。
ストリーミングの告知は毎回facebook,Twitterなどでお知らせしております。
いつも淡々とした映像ばかりですが・・よかったらご視聴ください。そしてたまにはメッセージなども送ってみてください。



◆ゴヤン市での展覧会の情報こちら

◆Twitter on @AyakoKurihara

◆Facebookページ 「月刊風栗原亜也子」






2013年6月26日

いま、ゴヤンにいます。~3日間のパフォーマンス編~

さて栗原亜也子、ゴヤン市の美術館でペインティング・パフォーマンス中です。
 
 






 
 
6月14日から16日までの3日間、ゴヤン市のアラム美術館で開催中の展覧会「Heritage600=Tomorrow600」にて、
ペイティング・パフォーマンスを行いました。
”パフォーマンス”といっても私の場合、びっくりするようなアクションもなければ面白おかしい動作もない、実に淡々とオセロ・ペインティングをしているだけであって、いつが始まりでいつが終わりなのかもわからない状態のエンターテイメント性もサービス精神のかけらもないような行為をそう呼んでいます。
 
でも、「公開制作」とはちょっと違うんです。
 
 
今回は、美術館に来場した方にも自由にペインティングに参加できるスタイルをとりました。
2色のスタンプを使ってゴヤン市の人達に絵の具を塗り重ねてもらいます。
題して「Conversation with YOU "Goyang"」。
 

 
 
初日の土曜日は大勢の小学生や中学生が美術館に来場していまして、私のやっていることに興味津々、こちらが「どうぞ」と声をかける前に彼らから「やりたい」と言って挑戦してくれたのにはびっくり。韓国の子は積極的ですね。素晴らしい。
 
作品の前で写真を撮ったり、私に代わって子供が自分のお母さんに作品の説明をしてくれたりと、すごく興味をもっているようでした。
私のほうは韓国語も英語もろくにできないありさま。身振り手振りでオセロゲームの説明をしましたが、もともとルールが簡単なので(←ここがポイントなんです)みんなすぐに理解できるみたいです。
アクリル絵の具をスタンプにつけ、壁にはった布地の上にペタペタとスタンピングしてくれました。
 
でも、「ワークショップ」とは違うんです。
 
 
わたしがこの行為を「パフォーマンス」と名付けているのは、栗原がペインティングをしている空間に誰かがふと訪れる、というごく小さなハプニングをまるで劇中の一部のようにとらえているからです。
たとえ直接的なコミュニケーションがなくとも、自意識を刺激するもの-例えば通りがかる人の視線や、近くに置いたウェブカメラ、時々セルフ・シャッターを切るスチールカメラの存在すらも-によって私の次なる行動が決定され、全体の風景とともに変化していく様子を公開することをパフォーマンスと位置づけています。
 
 
 
今回は展覧会初日レセプションの賑わいから日曜日の美術館の静けさ(!)まで、刻々と変化する場の空気を感じ取った充実のパフォーマンス3DAYSでした。
 
 
 
 
 
 
 
 

”2013高陽600周年記念企画展 「heritage 600 = tomorrow 600 〈明るい未来〉」展”

展覧会: 2013高陽600周年記念企画展 「heritage 600 = tomorrow 600 〈明るい未来〉」展

会期:2013年6月15日(土)~2013年8月25日(日) 10:00-18:00 月曜日休館

会場:高陽アラムヌリ アラム美術館 http://www.artgy.or.kr/aram/artgallery.aspx
アクセス:http://www.artgy.or.kr/Foreign/english/aram/map.html

主催:高陽文化財団 後援:高陽市

企画・総合ディレクター:Lee Dong-Jae


 

2013年6月17日

いま、ゴヤンに、います。~Opening編~



いよいよ始まりました、韓国・ゴヤン市600年記念展「Heritage600=Tomorrow600 (明るい未来)」。http://www.neolook.net/archives/20130615a

そのオープニングに合わせて先週より韓国入りしています。今回は1週間の滞在となるため、3歳の娘を連れてさまざまなミッションをこなすというハードな旅にドキドキ。

私はここで、レセプションを含む3日間ペインティング・パフォーマンスを行う予定で、日本からは記録やストリーミングの為の機材をあるだけ荷物に詰めました。絵の具段ボールひと箱、一眼レフカメラ、ハンディカムビデオカメラ、三脚、PC、ウェブカム、ipad、wifiルータなど、「私ったらまるでメディア・アーティスト?いや違うでしょ。」と自分にツッコミをいれながら17㎏の3歳児の手を引いて搭乗、無事金浦空港に降り立ったのでした。


先週は作品セッティングの為に3日間ゴヤンで過ごしたのですが、なにしろ作品自体の性質が「会期中に作りながら増やしていく」という内容のモノであるため、設置してハイ終わり、とはいかずに仕込みだけして戻ってきた状態。
セッティングなど主催者側のスタッフさんにゆだねることも多数。まわりの人々の手助けをたくさんもらいながら初日を迎えました。




エントランスには大きなグラフィックが。
美術展のランドマークとなる大きな彫刻はNa JeomSoo氏によるもの。



 
エントランスをくぐって私の作品スペースへ。
全体的に照明を抑えた会場空間には10人の作家の作品をセクションごとに分けてインスタレーションしており、私の作品は3番目のセクション、回廊のような空間の折り返し地点にあります。

あったあった!一番奥にこっそり見えるのが日本から輸送した私のペインティング。
手前に設置されているかっこいい作品はNO GIROさんの作品。


2011年のDEMADO project vol.3に出品した作品。
(輸送協力:HRD FINE ART)


 これがGoyang市600年を記念した参加型の作品。
ペインティング・パフォーマンスを行います。


 

オープン前の緊張感にみちた雰囲気のなか、ストリーミングの為の機材設置や記録ビデオ、ペインティングの準備などあたふたと進めます。
 
17:00よりレセプション。
 
右端にたっているのが私。このあとつたない韓国語で自己紹介し、汗かきまくり。。
(撮影:HRD FINE ART)
 
 
 6月15日より始まるGoyan市600周年の式典の一環であるため、ゴヤン市の市長が来場してスピーチを行っていました。
その後ゲストの為の館内ツアーが行われ、私の作品も総合ディレクターLee DongJae氏に紹介していただきました。




市長さんもパレットを手に取りペインティングに参加!
貴重な瞬間です。(撮影:HRD FINE ART)





 とにかくなんとか初日を迎えられ、ほっとした気持ちでいっぱい。ゴヤンレポートの続きは次回に。

2013年6月12日

もうすぐ展覧会。


いかにして空間に緊張感をもたせるか。


そのことだけをを考えればいいのに、
私自身が緊張していてどーする。


さて、韓国・Goyang市(ゴヤン)での展覧会オープニングがいよいよ今週末にあります。
オープニングを含めた最初の3日間、会場でペインティング・パフォーマンスを行うことになっています。
渡航や作品周辺の準備でバタバタと時間が過ぎていきます。


先週はセッティングのために3日間ゴヤンに行ってきました。


会場となるアラム美術館。オペラシアターや図書館なども備えている総合的な芸術文化施設です。




















ゴヤン市は「花の博覧会」が有名で、大きな湖水公園もあります。





















美術館では、予想以上に大きな空間に作品を展示させてもらえることになり、ドキドキ。
もう一度、プランを見直しつつ、必要なものを買いにソウル市内に走ったり、会場の方に準備を手伝ってもらったりして
やたら汗もかきましたが・・・


壁に大きな布を設置、ここでオセロゲームをモチーフにした参加型のペインティング・パフォーマンス・アートを展開します。




私や美術展にいらしたお客様、会場のスタッフさんなど、いろんな方々が参加して、代わる代わるにオセロ・スタンピングをしていきます。
今回使っている絵の具の色は「赤茶色」と、「ブルーグリーン」。
赤茶色は土や山や建物を表し、ブルーグリーンはゴヤンの湖や川、森や木々の緑を表しています。

この2色でスタンプを重ね、混ざり合いながらひろがっていくことで、今まで作られてきたゴヤンの歴史とこれから発展する未来を予感させるような画面が出来上がっていきます。

また、私以外の多くの人たちの手によって作品が作られていくことも作品の大切な要素のひとつです。
ルールが簡単で親しみやすいオセロ・ゲーム(韓国ではあまり知られていないようですが・・・)を通じて、参加者がゲームを楽しんだりおしゃべりをしたりコミュニケーションしながらペインティングを進めていくことによって絵の具がすこしずつ混ざりあい、新しい色彩や形が生まれます。
中心からスタートした画面は次第に画面のすみずみまで広がり、それぞれの行為の軌跡となります。




「Conversation with YOU "Goyang"」と題したこのペインティングは、600周年を迎えたゴヤン市のさらなる美しい発展を願う作品です。

その他にも、会場に設置したモニターで流すヴィデオ作品(これは期間中何回か内容が変わります)や、SNSを通じた遠隔の対戦&チャットによって作られるペインティング作品など、私の出品作品は「常に変貌をとげながら」、美術館会場でのインスタレーションとして存在することになります。


ぜひご覧ください。



◆栗原亜也子 ペインティング・パフォーマンス◆
 AYAKO KURIHARA works /「Conversation with YOU "Goyang"」  painting performance

◇2013.6.14-16   14th June 17:00-19:00 (invitation only), 15-16th June 11:00-17:00

◇2013.6.15-8.25 (closed on Monday) ※開催期間中はどなたも参加できます。



絵の具協賛:バニーコルアート株式会社 









”2013高陽600周年記念企画展 「heritage 600 = tomorrow 600 〈明るい未来〉」展”

展覧会: 2013高陽600周年記念企画展 「heritage 600 = tomorrow 600 〈明るい未来〉」展

会期:2013年6月15日(土)~2013年8月25日(日) 10:00-18:00 月曜日休館

会場:高陽アラムヌリ アラム美術館 http://www.artgy.or.kr/aram/artgallery.aspx
アクセス:http://www.artgy.or.kr/Foreign/english/aram/map.html

主催:高陽文化財団 後援:高陽市

企画・総合ディレクター:Lee Dong-Jae

2013年6月3日

明日から…

まずは会場となるゴヤン市に行ってみようと思う。


今回の展覧会では、横浜と韓国の高陽市(ゴヤン)という遠く離れた二つの場所で参加型のインスタレーション&ペインティングのパフォーマンスを行うことになる。
アイディアは尽きないけれども具体的にどんな方法で、どんなツールを使って行うか、ビジュアル的なインパクトも大事だし、自分が現地にいない状態での遠隔操作がどこまで可能かなど、試してみなければいけないことがたくさんあるのだ。


無知をみちに変え、無意味を有意義に変えられチカラは果たして私にあるだろうか…。



さて、先日のBankARTスタジオでのウェルカムパーティー。
最初の実験としてWebcamをUstreamにつないで中継してみた。

来場してくださった方に協力してもらい、参加型のオセロ・ペインティングを実行。

参加、といっても実際に絵の具をつけてスタンピングするのは私。(アクリル絵の具をこってりとつけて何重にも塗り重ねるのは結構テクニックがいるのだ。そして手が汚れる…)
どこのマスに自分の持ち駒を置くかだけ指示してもらい、私はそれを“受けて立つ”。
たわいないおしゃべりをしながら次第に画面の絵の具の混ざり具合が「魑魅魍魎」と変化していく様は非常にエキサイティングである。

…と現場にいる私は思うのだが、これが映像になるとじつに淡々とした行為に見える。

これこそが今回の展覧会で見せたいことだと私は思う。




リアルとバーチャル、触ってみたいと思うその欲求、増殖していく過程。
それらがクロスする瞬間を展覧会の空間に作ることが果たしてできるのか。



…がんばりマス…