2013年10月29日

DMZセッティング・レポートPart 2 ~写真編~

DMZエリアで展示する作品のセッティング風景です。
CCL(一般人における境界線)の金網に、細いワイヤーを通したレンズをひとつひとつ吊るしていきます。
レンズには2種類あり、ひとつは向こう側が大きく見える凸レンズ、もうひとつはアクリル製のハーフミラー(マジックミラー)です。
見え方に特性のあるレンズを金網の隙間がつくるグリッドにはめ込んでいくことで、隔てられた世界の位相を変えていきます。
”My eyes watch me through your scenery"
「私の眼はあなたの風景を通して私をみている」というタイトルの作品です。


凸レンズ。近くで目をこらせば拡大された風景が見える。
少し離してみるとさかさまに風景が映る。
 
 
展示エリアでは軍隊が私たちのことを常に監視しています。
この金網をのぼって向こう側に逃亡を企てる者がたまにおり、
数週間前に発砲事件の悲劇が起きました。
 
 
秋空のもと、ひたすらワイヤーネットにレンズをくくりつける作業。風が強いのでつりさげられたアクリルレンズがカラカラと音をたてて揺れています。私の作品は期せずしてインスタレーション&サウンドアートになったようです。
 
作業はお昼前の11時くらいから日没前17時くらいまで。
通訳のMoonさんに作業を手伝ってもらいながらもこの日はあっというまに時間が過ぎていきました。
 
 

 
 
 
 
 
 
明日も引き続き作業です。全部出来上がったときどんな見え方がするだろう・・。予想外の出来事がふりかかることは作品のセッティングにはつきもの。
何度も自分の作品を遠目に確認しながらこの日は現場をあとにしました。