2013年10月20日

「わたしの瞳は、あなたの風景を通して私をみている。」

 
 
韓国・パジュ市のDMZエリアで開催される展覧会「D.M.Z ART PROJECT」。来週より設置のために現地へ向かいます。
 
このプロジェクトで出品するもうひとつの作品を紹介します。
 
 
"My Eyes watch me through your scenery" (わたしの瞳は、あなたの風景を通して私をみている。)
 
 
民間人統制線CCL(一般人における境界エリア)の金網の向こうを眺めた時、視線の先にある北朝鮮の存在や戦争の歴史について考えざるをえません。
実際に見えるのは大きな川や山、緑のきれいな森でなど自然風景であり、ものものしい印象は金網以外はないようにも思えるのですが、CCLの数キロ先、軍事境界線の非武装中立地帯にはいくつもの地雷が埋められているそうです。
 
 
 
「向こう側」と「こちら側」、景色も空気も人間の顔だちもほとんど変わりないものが、ひかれた一本のラインで、あるいは張り巡らされた金網によって隔てられた時に、相手の存在や価値観が屈折して映るようになってしまうのかもしれません。
 
"My Eyes watch me through your scenery"というタイトルをつけたこの作品は、大量の凸レンズと円形のハーフミラーをCCLの金網につるします。
ハーフミラー(マジックミラー)は、明るい側からは鏡に見えるが暗い側からは向こうが見えるという性質をもちます。
映ること、見ること、反射、透過をキーワードに、肉眼で見る景色とレンズを通して凝視する風景を並列させる作品です。
 
 


この作品は会場での現地制作になるので、横浜の自宅で仕込中。穴をあけた凸レンズとマジックミラーにワイヤーを通しておきます。
まるで内職のような淡々とした作業。でもあまり苦にならない。同じく淡々と行うオセロペインティングで鍛えられているのかな・・・

明日からパジュ市入りし、準備に入ります~。

臨津閣の展望台から北を望むことができます。


↓10月25日より開催予定の展覧会はコチラ↓
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D.M.Z ART PROJECT
〈ART, Open the way for reunification〉


日時:2013年10月25日(金)~11月15日(金)


時間:10:00~18:00


会場:1.Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak 臨津閣付近の金網  (※見学の際は事前予約が必要になります。ご連絡ください。 )      場所:Munsan-eup, Paju-si, Gyeonggi-do, Korea) map
   
 
    
   2.Pyeonghoa_Nuri Park 平和ヌリ公園

   
 

Support: Gyeonggi Tourism Organaization, Crawn Hatai,KRA etc.

Directour:Dongjae Lee









 
 
 


2013年10月19日

Vanishing Point ~画材編~

 
白熱して盛り上がっております、絵の具が。
 
 
今回のブログでは立体作品として屋外で展示予定の作品、「Vanishing Point(バニシング・ポイント)」で使用している画材について紹介してみます。
 
 
マインド・ゲームスシリーズではアクリル絵具を使うことが多いのですが、今回は絵の具の色材ではなくアクリル・メディウムを主体にしています。
リキテックスの「ジェルメディウム」。
 
アクリル素材のつや出し 盛り上げメディウムで、クリーム状になっています。
絵の具に混ぜると透明度とボリュームがでるので、盛り上げるタッチで絵を描きたいときなどに利用されます。
 
私は今回の作品で「2色が混ざり合うにつれ、透明になっていく」表現をしたいと思っていたので、乾燥すると透明になり耐水性で堅牢な性質をもつジェルメディウムを使うことに決めました。
 
うっすらと色付けする2色は、空を表す「青」と、設置場所である平和ヌリ公園の芝生の色「グリーン」。
これらはアクリルカラーではなく「濃縮水性顔料」(@横浜の絵具屋三吉で購入)の蛍光青と蛍光緑。
顔料(色材のもととなる素材)の純粋な水溶液なので、そのままで使用すると簡単に色落ちしてしまいます。
アクリルメディウムと混ぜることで透明色の顔料絵の具を作ることができるのです。
 
 
 それをジェルメディウムの大きな容器に入れて、ひたすらかきまぜます。
あっというまにきれいなブルーとグリーンに染まります。
すごく彩度が高いようにも見えますが、これはジェルメディウムが乾燥していない時は乳白色をしているせいで、乾いたときには”ほんのり色づいている程度”の見た目になります。
このさじ加減が難しい。。勘です、カン。




そして光の存在感を出すために、今回はラメやブロンズパウダーを使うことにしました。
光を受けてきらっとひかるようなスパイス的存在です。
金と銀のラメは手芸やさんや100均でゲット。



そして、前回の韓国の旅で立ち寄ったホンイク大学の中の画材屋さんで試しに買ってみたブロンズパウダーが、今回は大活躍!!

細かい粒子で、彩度の高すぎるグリーンを落ち着いたトーンにしてくれます。かといって混ざりすぎずにきらめきを主張してくれます。
この画材は日本ではあまり売っているところがないと思います。
Schmincke(シュミンケ)のリッチ・ペール・ゴールドと、シルバー。ドライガッシュです。








ひとビンあたり1900円くらい。20ml入りでしたが結構使えた~。


というわけで、水性顔料とブロンズガッシュと、ラメを混ぜたスペシャルブレンド・メディウムの完成!!
 
 

これらを円の形をしたハンコにつけてペタペタしていきます。
 
薄いブルーとグリーン。色相環の中でも近い配色なので、2色が重なるとどちらが上なのか正直わからない。注意深くオセロ・スタンピングを進めていきます。
 
乾くまではきれ~な乳白色のペインティング。
そして乾燥し始めるとラメのキラキラがふんわりと浮かび上がってくるのです。
 
 
作業中のとっちらかった状態ですが、手前二枚がまだ湿っている状態。
乾くと奥のパネルのような色味に変化します。
 
これらのパネルをつなげ、2メートル×2メートル、高さ30センチの台座に乗せて屋外に設置します。
繊細に制作した作品ですが、自然の風雨や光にさらされることで風景となじみながら存在してくれることをイメージしています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
↓10月25日より開催予定の展覧会はコチラ↓
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D.M.Z ART PROJECT
〈ART, Open the way for reunification〉


日時:2013年10月25日(金)~11月15日(金)


時間:10:00~18:00


会場:1.Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak 臨津閣付近の金網  (※見学の際は事前予約が必要になります。ご連絡ください。 )      場所:Munsan-eup, Paju-si, Gyeonggi-do, Korea) map
   



    2.Pyeonghoa_Nuri Park 平和ヌリ公園

   
 

Support: Gyeonggi Tourism Organaization, Crawn Hatai,KRA etc.

Directour:Dongjae Lee
 
 
 
※今回制作中のペインティング作品に使用しているリキテックス画材は、株式会社バニーコルアートさんのご協力をいただいております。
この場をお借りしてお礼申し上げます。

2013年10月16日

Vanishing Point

10月25日から参加するD.M.Z ART Project に出品予定の作品「Vanishing Point(バニシング・ポイント)」の紹介です。


これは展覧会のためのマケット。30×30㎝、キャンバスにアクリル絵具


Vanishing Point=「消失点」という言葉は、絵画の遠近法でしばしば使われます。
視界に存在するものすべてのものは遠ざかれば遠ざかるほど水平線へ近づいていき、やがて消える。例えば本来は平行にあるはずの線路などが遠ざかるにつれ細くなり、まっすぐ地平線のかなたへ消える。  
 現実にはその点は存在しないが、2次元の平面で空間や距離感を表すために遠近法がルネサンス時代に確立され、以降絵画表現や建築の透視図法などで多く使われている。
 
今回の展示会場のひとつである平和ヌリ公園(Pyeonghoa_Nuri Park)。
臨津閣展望台のすぐそばにある市民の憩いの場で、遊園地や野外ステージ、池や芝生の広場があります。

なだらかな起伏をもった芝生の公園内に立体作品を設置することになって、8月の暑い日に下見に出かけました。
この日は朝からめまぐるしく変わる天気で、ゲリラ豪雨のような土砂降りとまぶしいくらいの晴天と、小雨が交互に訪れ空気の色を次々に変化させていました。

視線の先に広がるグリーンと青空のコントラストや、水草が茂る池の水面が空を反射して鈍くギラリと光る様子を見ていて、ふと天と地を分ける地平線や空と海を分ける水平線のことを想いました。
陽射しが緑の芝を照らして白く光る瞬間、海が空の色を映して輝くことなど、光を受けて2つのポイントが交差するような瞬間を作品にしてみたい、と考えたのです。

ということで、今回の作品は「反射」や「透過」をキーワードに制作をすすめています。





 


スタンピングする2色の絵の具はいつもは補色の関係を持つ配色をチョイスしているのですが、今回は透明なアクリルメディウムを主体にしました。うすいブルーとグリーンに染めたそれぞれの色にはラメパウダーを加えてあります。
それを円形のスタンプにつけて盤面にスタンピングしていきます。





初めのうちは白濁していますが、乾燥するにつれ、透明性が増してきます。
わずかな色材とラメの粒子が残る状態で、光の当たり方によって色味が変化します。
会場の平和ヌリ公園では、2メートル×2メートル、高さ30㎝の台座に作品を設置し、太陽光の反射も取り込んだ立体作品として展示する予定です。


今はそのペインティングの真っ最中!
現地のインスタレーション作業は自分でもとても楽しみになってきています。





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D.M.Z ART PROJECT

〈ART, Open the way for reunification〉


日時:2013年10月25日(金)~11月15日(金)


時間:10:00~18:00


会場:1.Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak 臨津閣付近の金網
      (Munsan-eup, Paju-si, Gyeonggi-do, Korea) map

    2.Pyeonghoa_Nuri Park 平和ヌリ公園

    ◆見学の際は事前予約が必要になります。問い合わせ窓口がわかり次第アップします


Support: Gyeonggi Tourism Organaization, Crawn Hatai,KRA etc.

Directour:Dongjae Lee

2013年10月14日

さっそく制作開始。 

栗原亜也子の期間限定ブログ「Ayako Kurihara Mind games」です。
さてこれからは、10月25日より開催の展覧会に向けての作品制作の様子を日々、アップしていきます。
























まずはオセロ・ペインティングのスタート。アクリル板のスモークミラーの上に水色とグリーンのアクリル絵の具でスタンピングしています
 

この作品は、”オセロ・ゲーム”のルールに沿って二色の絵の具を塗り重ねていくという方法で描き進めています。
 
「Mind Games(マインド・ゲームス)」というシリーズで、自分自身や他者とのコミュニケーションや対話の結果が絵の具の蓄積となり、独特のマチエールと色彩をつくっていくペインティング作品です。
”スタンピング”とは、ゴムや発泡スチロールで作ったハンコに絵具をつけて画面に押し付けるスタンプ技法のことで、絵筆を使って描くやりかたとは異なる質感を得ることができます。
 
オセロ・ゲームは決められたマス目の中に自分のコマと相手のコマを交互に配置し、自分の色で相手の色を挟み込むことによって自分の色に変え、陣地を増やしていくといういわば陣取りゲームで、日本では「オセロ」、英国では「リバーシ」(韓国では「オモク」がそれに近い?)としてそれぞれ親しまれています。
 
この陣取りゲームを絵の具でやることで、乾ききらないうちに乗せられた2色が微妙に混ざり合い、別の色が生み出されたり現在進行中の勝敗の行方が不透明になっていきます。勝敗以外の「何か」がこの盤面に現れてきます。
 
 
 
 
今回、韓国と北朝鮮の分断の歴史を象徴するDMZエリアでの美術展に参加することになり、自分の作品要素の一つである「自分と他者の関係性を問う」ことについて、改めて考えています。
しかし「問い」はあくまで問いであり、そこに「答え」を生み出そうとはあまりしていません。
ずっとやりつづけること、変化しながらも増殖し続けることが大事なのです。
 
 
8月にパジュ市の展覧会予定地に見学に行きました。
そこで見たいくつかの風景のイメージを今回の作品にオーバーラップさせて、展示に臨みたいと思っています。
 
 
制作のディティールやつぶやき、展覧会情報など、このブログでアップしてまいります。
よろしくお願いします。
 
 
 
 
 
※今回制作中のペインティング作品に使用している画材の一部は、株式会社バニーコルアートさんのご協力をいただいております。この場をお借りしてお礼申し上げます。
 










































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D.M.Z ART PROJECT

〈ART, Open the way for reunification〉


日時:2013年10月25日(金)~11月15日(金)


時間:10:00~18:00


会場:1.Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak 臨津閣付近の金網 (Munsan-eup, Paju-si, Gyeonggi-do, Korea) map

    2.Pyeonghoa_Nuri Park 平和ヌリ公園

    ◆見学の際は事前予約が必要になります。問い合わせ窓口がわかり次第アップします


Support: Gyeonggi Tourism Organaization, Crawn Hatai,KRA etc.

Directour:Dongjae Lee

D.M.Z ART PROJECTに参加! 10月25日より。

D.M.Z ART PROJECT

〈ART, Open the way for reunification〉

日時:2013年10月25日(金)~11月15日(金)


時間:10:00~18:00

会場:1.Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak  臨津閣付近の金網  (Munsan-eup, Paju-si, Gyeonggi-do, Korea)
         
    2.Pyeonghoa_Nuri Park 平和ヌリ公園


    
◆見学の際は事前予約が必要になります。問い合わせ窓口がわかり次第アップします

Support: Gyeonggi Tourism Organaization, Crawn Hatai,KRA etc.

Directour:Dongjae Lee

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こんにちは。ご無沙汰しております。
栗原亜也子の作品シリーズ、[Mind Games 2013]。今年後半の展覧会、いよいよ始動です!



10月25日より開催の、韓国Paju(パジュ)市での展覧会、D.M.Z ART PROJECTに参加することになりました。

「ART,Open the way for reunification」と題された展覧会は、朝鮮半島の軍事境界線DMZ(非武装中立地帯) のロケーションのもと、「自然・芸術・平和」をテーマに9名(6名の韓国人と中国人1名、フランス人1名、日本人1名)のアーティストの作品が展示されます。

会場は2箇所あり、臨津閣(イムジンガク、임진각)付近にある平和ヌリ公園(Pyeonghoa_Nuri park)内の広場では立体作品を展示し、またCivilian control line(一般人における境界エリア)では、出品作家が金網を使った現地制作のインスタレーションを行います。



私は「反射」や「透過」をキーワードに、アクリルメディウムやミクストメディアを使った作品を展開する予定でして、[Mind games]シリーズでは初めての、屋外設置の作品になります。
今は準備の真っ最中。
こちらから持ち込む作品と、現地で制作するものと2種類あります。


DMZは韓国では観光地として人気で、見学ツアーも多数あります
秋の韓国旅行も楽しめますので、ぜひお立ち寄りください!


臨津閣付近の金網です。ここに作品を設置します。
Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak















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D.M.Z ART PROJECT

〈ART, Open the way for reunification〉

日時:2013年10月25日(金)~11月15日(金)


時間:10:00~18:00 会場:1.Civilian Control Line(CCL) in the ImjinGak 臨津閣付近の金網 (Munsan-eup, Paju-si, Gyeonggi-do, Korea)

    2.Pyeonghoa_Nuri Park 平和ヌリ公園


    
◆見学の際は事前予約が必要になります。問い合わせ窓口がわかり次第アップします



Support: Gyeonggi Tourism Organaization, Crawn Hatai,KRA etc.

Directour:Dongjae Lee

2013年9月2日

「Heritage600=Tomorrow600」展の終わり。そしてこれからの始まり。



さて9月。とっても暑かった8月が終わり…でもまだ暑い。。






こんにちは栗原亜也子です。
8月25日で韓国Goyang市で行われていた「Heritage600=Tomorrow600」展が無事終了!
3か月間にわたる展覧会(グループ展)でしたがわたしにとっては初めての大きな企画展で、あたらしく挑戦したもの・その中で得たものがいっぱい!素晴らしい経験でした。
期間中はVacant Hotel(Seoul)での密室パフォーマンス&個展や、横浜のBankARTでオープンスタジオも行い、実に充実の3か月でした。

しかしたくさんの挑戦のなかで自分のこころにくっきりとアンダーラインをひいたのが、作品の「インタラクティブ」な要素。
インタラクティブ=Interactive を辞書でひくと…

・相互に作用するさま
・情報の送り手と受け手が相互に情報をやりとりできる状態
・対話型

などとでてくるのですが、「マインド・ゲームス」という作品がオセロゲームのルールに基づいてペインティングを行うことや、今回のようにUstreamを利用してゲームの進行をネット中継し、自分以外の「相手」の指示を受けながら作品を制作していくやりかたなどは、まさにインタラクティビティにほかならず、2006年から展開してきたなかでも特にこの要素がグンと成長したような気がしています。
 ・・・とはいいつつ、実際の展覧会会場ではそのようなアナウンスはほとんど示しておらず、どちらかといえば「増殖」の印象が強かったかと。。 地味~に“インタラクティブ”していたのでした。今後どのようにそれを見せていくかはこれからの自分会議の議題になりそうです。



★Goyang市・Aram美術館での展示の様子はコチラのリンクからご覧いただけます★




6月13日~8月25日までどんどん会場内で増殖していった作品達。
途中何度も追加セッティングしてくださったスタッフの方、ありがとうございました~!



さて、次なる栗原の制作予定。

その「インタラクティブ」性を考察すべく、10月中旬より韓国で開催される野外での作品展示に参加します。
詳細が決まり次第またお知らせしますが、「人vs人」だけではない対話を求めて現在プランニング中。

10月の韓国、きっと素敵な風景が見られますよ!ぜひ予定を空けておいてください(笑)








2013年8月12日

Painting with Streaming  ~BankARTのオープンスタジオ・レポート~

こんにちは、栗原亜也子です。
ゴヤンの美術展と並行して行った横浜のBankART studio NYK でのスタジオインの報告です。
ブログアップがなかなかできずすみません!
BankARTオープンスタジオは7月21日をもって無事終了しました。ご来場くださったみなさま、まことにありがとうございました。
会期中の土日は韓国・Goyang市のアラム美術館とスタジオとを映像中継しながら行う参加型のペインティングを実施しました。

まずは7月12~14日の様子から。  (Youtubeにも映像アップしました。コチラ

[CHAT with G & Y vol.1]
赤と青の二色の絵の具を使い、オセロゲームのルールに沿ってペイントしていきます。
ちなみに赤は韓国ゴヤン、青はヨコハマにいる私の担当色です。
この配色は、赤はゴヤンで開催中の展覧会のグラフィックで使われている色で、青はBankART studio NYKの扉の色から選んで決めたのですが、後から気づいたのは日韓のサッカーのユニフォームカラーだったのですね。
無意識の一致にびっくりしつつ、とにかくこの二色によるペインティングは進行していきました。


盤面に置いてある白い半球は、韓国の相手に知らせるポジションをわかりやすくするため。


がらんとした空間で淡々とペインティングにいそしむ私。でも実は韓国・ゴヤンと中継ゲーム中なんです。







進行中の盤面は裏側からipadのカメラで撮影、その映像をそのままustreamでゴヤンに送ります。
ユーストリームの「ソーシャルストリーム機能」でゴヤンの美術館の方とチャット、先方からポジションナンバーやメッセージを受け取りながらペインティングを進行していきました。




そして翌週の7月20,21日。[CHAT with G & Y vol.2]です。




配色やセッティングを一新し、壁に設置された盤面にオセロペインティングです。
相変わらずパフォーマンス風景は地味ですが・・・。






サーモン・ピンクとバイオレットの2色を使ってスタンプで盤面に色を重ねます。


ペインティングの様子をウェブカメラで撮影し、Ustreamを使ってゴヤンに中継、私はスマホで自分の番組を見ながらアラム美術館の方とチャットしています。
床に置かれたモニターではチャットしている相手の方が映っています。これはアラム美術館に設置したウェブカメラの映像。
こんなかたちでインタラクティブ(双方向)・メディアを利用しながらオセロ・ゲームを行っているのですが、実は対戦方法はいたってアナログなんです。
壁に設置したゲーム盤、その上部と左側に「A,B,C,D....」と「1,2,3,4・・・」とアルファベットと数字を書き入れてあります。
ゲームの対戦者はその二つを組み合わせたポジション・ナンバーで私に次の一手を知らせます。


Ayako Kurihara: A6.
Aram museum: G9.
Ayako Kurihara:B7.Plz.
Aram museum: H3.
/////
・・・というように短いメッセージとポジション・ナンバーをPCあるいはケータイのキーボードで入力して相手にチャットで送るのですが、ネットサーバーの状況によってそのメッセージや画像には結構タイムラグが生じます。
コンピューター・ゲームの「オセロ」とはまるで違うスピード感。ネットゲームに慣れている世代には非常にストレスフルなやりとりかもしれません。
そしてさらにアナログな"インタラクティブ・アクティビティー"が・・・
韓国・ゴヤン市とのゲームはチャットを使いますが、横浜のBankARTに来たお客様とは「糸電話」を使います。
ゲストは私のペインティングを実際に見ながら、近くに置かれた糸電話を手に取り、私にポジション・ナンバーを知らせます。
 




こうして“非効率きわまりない” 過程をへてペインティングが完成しました! 喜ぶ私。
(ちなみに今回のカラーはバイオレットが韓国、サーモンピンクが私と横浜のゲストでした。)