2013年9月2日

「Heritage600=Tomorrow600」展の終わり。そしてこれからの始まり。



さて9月。とっても暑かった8月が終わり…でもまだ暑い。。






こんにちは栗原亜也子です。
8月25日で韓国Goyang市で行われていた「Heritage600=Tomorrow600」展が無事終了!
3か月間にわたる展覧会(グループ展)でしたがわたしにとっては初めての大きな企画展で、あたらしく挑戦したもの・その中で得たものがいっぱい!素晴らしい経験でした。
期間中はVacant Hotel(Seoul)での密室パフォーマンス&個展や、横浜のBankARTでオープンスタジオも行い、実に充実の3か月でした。

しかしたくさんの挑戦のなかで自分のこころにくっきりとアンダーラインをひいたのが、作品の「インタラクティブ」な要素。
インタラクティブ=Interactive を辞書でひくと…

・相互に作用するさま
・情報の送り手と受け手が相互に情報をやりとりできる状態
・対話型

などとでてくるのですが、「マインド・ゲームス」という作品がオセロゲームのルールに基づいてペインティングを行うことや、今回のようにUstreamを利用してゲームの進行をネット中継し、自分以外の「相手」の指示を受けながら作品を制作していくやりかたなどは、まさにインタラクティビティにほかならず、2006年から展開してきたなかでも特にこの要素がグンと成長したような気がしています。
 ・・・とはいいつつ、実際の展覧会会場ではそのようなアナウンスはほとんど示しておらず、どちらかといえば「増殖」の印象が強かったかと。。 地味~に“インタラクティブ”していたのでした。今後どのようにそれを見せていくかはこれからの自分会議の議題になりそうです。



★Goyang市・Aram美術館での展示の様子はコチラのリンクからご覧いただけます★




6月13日~8月25日までどんどん会場内で増殖していった作品達。
途中何度も追加セッティングしてくださったスタッフの方、ありがとうございました~!



さて、次なる栗原の制作予定。

その「インタラクティブ」性を考察すべく、10月中旬より韓国で開催される野外での作品展示に参加します。
詳細が決まり次第またお知らせしますが、「人vs人」だけではない対話を求めて現在プランニング中。

10月の韓国、きっと素敵な風景が見られますよ!ぜひ予定を空けておいてください(笑)








2013年8月12日

Painting with Streaming  ~BankARTのオープンスタジオ・レポート~

こんにちは、栗原亜也子です。
ゴヤンの美術展と並行して行った横浜のBankART studio NYK でのスタジオインの報告です。
ブログアップがなかなかできずすみません!
BankARTオープンスタジオは7月21日をもって無事終了しました。ご来場くださったみなさま、まことにありがとうございました。
会期中の土日は韓国・Goyang市のアラム美術館とスタジオとを映像中継しながら行う参加型のペインティングを実施しました。

まずは7月12~14日の様子から。  (Youtubeにも映像アップしました。コチラ

[CHAT with G & Y vol.1]
赤と青の二色の絵の具を使い、オセロゲームのルールに沿ってペイントしていきます。
ちなみに赤は韓国ゴヤン、青はヨコハマにいる私の担当色です。
この配色は、赤はゴヤンで開催中の展覧会のグラフィックで使われている色で、青はBankART studio NYKの扉の色から選んで決めたのですが、後から気づいたのは日韓のサッカーのユニフォームカラーだったのですね。
無意識の一致にびっくりしつつ、とにかくこの二色によるペインティングは進行していきました。


盤面に置いてある白い半球は、韓国の相手に知らせるポジションをわかりやすくするため。


がらんとした空間で淡々とペインティングにいそしむ私。でも実は韓国・ゴヤンと中継ゲーム中なんです。







進行中の盤面は裏側からipadのカメラで撮影、その映像をそのままustreamでゴヤンに送ります。
ユーストリームの「ソーシャルストリーム機能」でゴヤンの美術館の方とチャット、先方からポジションナンバーやメッセージを受け取りながらペインティングを進行していきました。




そして翌週の7月20,21日。[CHAT with G & Y vol.2]です。




配色やセッティングを一新し、壁に設置された盤面にオセロペインティングです。
相変わらずパフォーマンス風景は地味ですが・・・。






サーモン・ピンクとバイオレットの2色を使ってスタンプで盤面に色を重ねます。


ペインティングの様子をウェブカメラで撮影し、Ustreamを使ってゴヤンに中継、私はスマホで自分の番組を見ながらアラム美術館の方とチャットしています。
床に置かれたモニターではチャットしている相手の方が映っています。これはアラム美術館に設置したウェブカメラの映像。
こんなかたちでインタラクティブ(双方向)・メディアを利用しながらオセロ・ゲームを行っているのですが、実は対戦方法はいたってアナログなんです。
壁に設置したゲーム盤、その上部と左側に「A,B,C,D....」と「1,2,3,4・・・」とアルファベットと数字を書き入れてあります。
ゲームの対戦者はその二つを組み合わせたポジション・ナンバーで私に次の一手を知らせます。


Ayako Kurihara: A6.
Aram museum: G9.
Ayako Kurihara:B7.Plz.
Aram museum: H3.
/////
・・・というように短いメッセージとポジション・ナンバーをPCあるいはケータイのキーボードで入力して相手にチャットで送るのですが、ネットサーバーの状況によってそのメッセージや画像には結構タイムラグが生じます。
コンピューター・ゲームの「オセロ」とはまるで違うスピード感。ネットゲームに慣れている世代には非常にストレスフルなやりとりかもしれません。
そしてさらにアナログな"インタラクティブ・アクティビティー"が・・・
韓国・ゴヤン市とのゲームはチャットを使いますが、横浜のBankARTに来たお客様とは「糸電話」を使います。
ゲストは私のペインティングを実際に見ながら、近くに置かれた糸電話を手に取り、私にポジション・ナンバーを知らせます。
 




こうして“非効率きわまりない” 過程をへてペインティングが完成しました! 喜ぶ私。
(ちなみに今回のカラーはバイオレットが韓国、サーモンピンクが私と横浜のゲストでした。)










 



2013年7月9日

本日中継~"Chat with Gumi"~ 横浜と韓国をつなぐオセロ対戦が実現!

本日、7月9日13時より、韓国と横浜をつなぐ遠隔オセロ対戦にチャレンジします!




"Chat with Gumi"~グミさんとのおしゃべり~と題して、韓国・ソウル在住の女性Gumiさんと横浜の栗原が、SNSを使ってチャットしながらオセロのポジションを伝え合います。
わたしは横浜のBankARTスタジオにて、オセロの進行にしたがいペインティング制作を行います。

その様子をUSTREAMにて中継、配信いたします。

ぜひチェックしてみてください。

2013年7月9日(火) 13:00~
"Chat with Gumi"/ Mind games2013

USTREAMのチャンネルURLはこちら→Mind Games 2013@Goyang http://www.ustream.tv/channel/goyang1



そして、今週金曜から始まるBankARTのオープンスタジオに向けても、参加型のオセロペインティングを予定しています。
楽しく絵の具をぺタぺタしましょう♪
どうぞ遊びにきてください!(お子様連れも大歓迎です☆)







2013年7月4日

秘密基地にてパフォーマンス! Conversation with the "Vacant Hotel"


photo: MetaSpace Medialab
韓国でのペインティング・パフォーマンスはGoyang市だけにとどまらず、ソウル市内のイテウォンでも開催!




こんにちは。栗原亜也子です。
韓国滞在中の6月18日、ゴヤン市からソウル市内に移動し、とあるアート・スペースでオセロ・ペインティングを行いました。
MetaSpace Medialab が持っているいくつかのスペースのひとつ、Vacant Hotel
こちらでパフォーマンスと個展をやらせていただくことになったのです。

6月4日に打ち合わせを兼ねて初めてスペースに連れて行ってもらいました。


夜、ゴヤン市から高速道路に乗りソウル市内に到着。車がやっと通れるくらいの狭い路地をひたすら曲がった先に古い雑居ビルがありました。




上るのに一苦労する階段を3階まであがり、扉をあけてその部屋に踏み込む私。
ワクワクする気持ちと「エラいところに来てしまったな・・・」という恐る恐るな気持ちとが入り混じった状態。
電気もついていないその空間を懐中電灯で照らしてもらった瞬間、

「!!!!」

一気にテンションあがりました。
そこは「ホテル」と聞いて想像するような雰囲気ではまったくなく、(実は宿泊施設ではありません)3メートル四方の空間に窓がひとつ、コンクリートむき出しの壁と黒い床、通りの街灯の光がわずかに差し込む真っ暗な場所でした。(電気は後日ちゃんとつきましたが)

ここで自分が作品をつくれる・・・そう思っただけでいろんなイメージが膨らみ始め、作品タイトルも同時に思いつきました。

「Conversation with the "Vacant Hotel"」

 (~with がつくと通常は人称が続くのですが、私はこの「Vacant Hotel=空っぽのホテル」を相手にオセロ・ゲームをしてみたくなったのです。)




くねくねと曲がる細い路地
ハイヒールで階段をゆっくりのぼり、私はその黒い扉を開ける
 
私を呼び出した「誰か」について、私はよく知らない
 
 
薄暗いホテルの部屋のなかで私は彼からの連絡を待つ
彼の”指示”にしたがって、私は次の行動を決めるだけだ
 
暗号のようなメッセージは何度もとぎれ、そのたびにためいきをつく
 
白と黒のドットは次第に数を増し、私は絵の具にそまった指先をぬぐう。




 

6月18日に実行したこのパフォーマンスは観客はおらず、密室での出来事として記録されました。
当日はウェブカメラを使ってUSTREAMで中継、ゲームの「相手」とはTwitterを使ってゲームポジションを教えあい進行していきます。
途中なんども途切れるネット回線に首をかしげることが多く、しかしその「つながりたいのにつながらない感じ」は、コミュニケーションについて再び思考をめぐらせることができました。


写真上:Twitterでのやりとり
写真下:USTREAMで中継中の画面
(撮影協力:HRD FINE ART)
 
 
 
このペインティング・パフォーマンスは、ゲームの結果としてのペインティングとパフォーマンスの様子を編集したヴィデオで作品が構成されます。
ヴィデオ作品は現在制作中ですが、ペインティング作品はMetaSpace Medialab、「Vacant Hotel」の中でインスタレーション作品として6月20日7月21日までの間、個展を開催しております。
ぜひお立ち寄りください。
 
 

 
Ayako Kurihara solo Exhibition
Conversation with Vacant Hotel

6月21日 18:007月20日 21:00
place: Vacant Hotel  (No.305. 685-13. Hannam Dong. Yongsan Gu. Seoul. Korea.)


Ayako Kurihara's Solo Exhibition.
This Exhibition is Result of Her "Mind Game Project" < Appropriated Reversy Board Game > via Twitter & UStream at "Vacant Hotel" on Wed 18th June.
The Show will Represent Played Board on wall and Props of "Vacant Hotel" as she left urgently.



















今回のゴヤン市美術展の参加はMetaspace Medialab(異度空間研究所)の推薦とサポートをいただいております。






2013年6月28日

2013年6月28日現在のストリーミング情報、その他。

こんにちは。栗原亜也子です。
今は日本にいます。

横浜にあるBankART studio NYKにて滞在制作&ストリーミングを行っています。
これは現在開催中の韓国・ゴヤン市の美術展「Heritage600=Tomorrow600」にあわせた企画で、
ヨコハマと韓国とをネットでつなぎ、ペインティングなどの制作風景を中継しています。


Ustreamで配信中の番組はコチラ↓

「Mind Games 2013」
http://www.ustream.tv/channel/mind-games-2013

バンカートでの中継はこんな感じ。
中継画面の後ろのほうにはスタジオアーティストの方々が時々現れます。





















7月12日より始まるBankART全体のオープンスタジオに向けて、現在はネット中継の実験や遠隔対戦の準備を進めております。
ストリーミングの告知は毎回facebook,Twitterなどでお知らせしております。
いつも淡々とした映像ばかりですが・・よかったらご視聴ください。そしてたまにはメッセージなども送ってみてください。



◆ゴヤン市での展覧会の情報こちら

◆Twitter on @AyakoKurihara

◆Facebookページ 「月刊風栗原亜也子」






2013年6月26日

いま、ゴヤンにいます。~3日間のパフォーマンス編~

さて栗原亜也子、ゴヤン市の美術館でペインティング・パフォーマンス中です。
 
 






 
 
6月14日から16日までの3日間、ゴヤン市のアラム美術館で開催中の展覧会「Heritage600=Tomorrow600」にて、
ペイティング・パフォーマンスを行いました。
”パフォーマンス”といっても私の場合、びっくりするようなアクションもなければ面白おかしい動作もない、実に淡々とオセロ・ペインティングをしているだけであって、いつが始まりでいつが終わりなのかもわからない状態のエンターテイメント性もサービス精神のかけらもないような行為をそう呼んでいます。
 
でも、「公開制作」とはちょっと違うんです。
 
 
今回は、美術館に来場した方にも自由にペインティングに参加できるスタイルをとりました。
2色のスタンプを使ってゴヤン市の人達に絵の具を塗り重ねてもらいます。
題して「Conversation with YOU "Goyang"」。
 

 
 
初日の土曜日は大勢の小学生や中学生が美術館に来場していまして、私のやっていることに興味津々、こちらが「どうぞ」と声をかける前に彼らから「やりたい」と言って挑戦してくれたのにはびっくり。韓国の子は積極的ですね。素晴らしい。
 
作品の前で写真を撮ったり、私に代わって子供が自分のお母さんに作品の説明をしてくれたりと、すごく興味をもっているようでした。
私のほうは韓国語も英語もろくにできないありさま。身振り手振りでオセロゲームの説明をしましたが、もともとルールが簡単なので(←ここがポイントなんです)みんなすぐに理解できるみたいです。
アクリル絵の具をスタンプにつけ、壁にはった布地の上にペタペタとスタンピングしてくれました。
 
でも、「ワークショップ」とは違うんです。
 
 
わたしがこの行為を「パフォーマンス」と名付けているのは、栗原がペインティングをしている空間に誰かがふと訪れる、というごく小さなハプニングをまるで劇中の一部のようにとらえているからです。
たとえ直接的なコミュニケーションがなくとも、自意識を刺激するもの-例えば通りがかる人の視線や、近くに置いたウェブカメラ、時々セルフ・シャッターを切るスチールカメラの存在すらも-によって私の次なる行動が決定され、全体の風景とともに変化していく様子を公開することをパフォーマンスと位置づけています。
 
 
 
今回は展覧会初日レセプションの賑わいから日曜日の美術館の静けさ(!)まで、刻々と変化する場の空気を感じ取った充実のパフォーマンス3DAYSでした。
 
 
 
 
 
 
 
 

”2013高陽600周年記念企画展 「heritage 600 = tomorrow 600 〈明るい未来〉」展”

展覧会: 2013高陽600周年記念企画展 「heritage 600 = tomorrow 600 〈明るい未来〉」展

会期:2013年6月15日(土)~2013年8月25日(日) 10:00-18:00 月曜日休館

会場:高陽アラムヌリ アラム美術館 http://www.artgy.or.kr/aram/artgallery.aspx
アクセス:http://www.artgy.or.kr/Foreign/english/aram/map.html

主催:高陽文化財団 後援:高陽市

企画・総合ディレクター:Lee Dong-Jae


 

2013年6月17日

いま、ゴヤンに、います。~Opening編~



いよいよ始まりました、韓国・ゴヤン市600年記念展「Heritage600=Tomorrow600 (明るい未来)」。http://www.neolook.net/archives/20130615a

そのオープニングに合わせて先週より韓国入りしています。今回は1週間の滞在となるため、3歳の娘を連れてさまざまなミッションをこなすというハードな旅にドキドキ。

私はここで、レセプションを含む3日間ペインティング・パフォーマンスを行う予定で、日本からは記録やストリーミングの為の機材をあるだけ荷物に詰めました。絵の具段ボールひと箱、一眼レフカメラ、ハンディカムビデオカメラ、三脚、PC、ウェブカム、ipad、wifiルータなど、「私ったらまるでメディア・アーティスト?いや違うでしょ。」と自分にツッコミをいれながら17㎏の3歳児の手を引いて搭乗、無事金浦空港に降り立ったのでした。


先週は作品セッティングの為に3日間ゴヤンで過ごしたのですが、なにしろ作品自体の性質が「会期中に作りながら増やしていく」という内容のモノであるため、設置してハイ終わり、とはいかずに仕込みだけして戻ってきた状態。
セッティングなど主催者側のスタッフさんにゆだねることも多数。まわりの人々の手助けをたくさんもらいながら初日を迎えました。




エントランスには大きなグラフィックが。
美術展のランドマークとなる大きな彫刻はNa JeomSoo氏によるもの。



 
エントランスをくぐって私の作品スペースへ。
全体的に照明を抑えた会場空間には10人の作家の作品をセクションごとに分けてインスタレーションしており、私の作品は3番目のセクション、回廊のような空間の折り返し地点にあります。

あったあった!一番奥にこっそり見えるのが日本から輸送した私のペインティング。
手前に設置されているかっこいい作品はNO GIROさんの作品。


2011年のDEMADO project vol.3に出品した作品。
(輸送協力:HRD FINE ART)


 これがGoyang市600年を記念した参加型の作品。
ペインティング・パフォーマンスを行います。


 

オープン前の緊張感にみちた雰囲気のなか、ストリーミングの為の機材設置や記録ビデオ、ペインティングの準備などあたふたと進めます。
 
17:00よりレセプション。
 
右端にたっているのが私。このあとつたない韓国語で自己紹介し、汗かきまくり。。
(撮影:HRD FINE ART)
 
 
 6月15日より始まるGoyan市600周年の式典の一環であるため、ゴヤン市の市長が来場してスピーチを行っていました。
その後ゲストの為の館内ツアーが行われ、私の作品も総合ディレクターLee DongJae氏に紹介していただきました。




市長さんもパレットを手に取りペインティングに参加!
貴重な瞬間です。(撮影:HRD FINE ART)





 とにかくなんとか初日を迎えられ、ほっとした気持ちでいっぱい。ゴヤンレポートの続きは次回に。